※「Wikipedia探訪」は、Wikipediaを読むことを趣味とする安堂さんが、これは!と思う項目・オモロな内容などなどをメモしておくものです。
「ヘリコバクター・ピロリ」
ヘリコバクター・ピロリ (Helicobacter pylori[1]) とは、ヒトなどの胃に生息するらせん型のグラム陰性微好気性細菌である。単にピロリ菌(ピロリきん)と呼ばれることもある[2]。ヘリコバクテル・ピロリ[3]と表記されることもある。1983年にオーストラリアのロビン・ウォレンとバリー・マーシャルにより発見された[4]。
ヘリコバクター・ピロリ – Wikipedia
ぴろりきん
名前がカワイイよね…w
ぴろりきん…
「なんか胃を悪くしちゃうやつ」っていう理解しかなかったので、Wikipedia見て、へえ~~~と思った。
意外に凶悪、でも人間に役立ってるっていう説もある、って知れたのでよかったな。興味深いポイントを抜き出しておこう。
胃酸の中でも死なない理由
全然考えたことなかった。
言われてみれば、なんで胃の中で生きてるんだろう?ってなるね。すごい酸だし。
これはまず…
ピロリさんの表面に「ウレアーゼ」っていう酵素があって、このウレアーゼが、胃の中にある「尿素」を「二酸化炭素とアンモニア」に分解するんだって。
そうして出たアンモニアは、胃酸を中和するそうだ。
だから胃酸の中でもやられなくて、悪さをするのか~。
ウレアーゼのページはコッチ↓
ちなみに「尿」は英語で「urine」、「膀胱」は「urinary bladder」なので、このウレアーゼの「urease」っていうのと言葉的には近いね。覚えやすいね。
胃が痛くなる理由
流れ的には…
↑で出てきたアンモニアに原因があるらしい。
尿素から生じたアンモニアなどは尿素やヘミンなどの生体分子とともに、走化性因子として周囲の菌を呼び寄せ、粘液下層にヘリコバクター・ピロリの感染巣が形成される。
ピロリさんがどんどん集まってきて、カタマリになると。
この感染巣の部分で、ヘリコバクター・ピロリが作るさまざまな分解酵素の働きによって粘液層が破壊され、粘膜による保護を失った上皮細胞が傷害されて炎症が起きる。また菌が分泌する VacA などの毒素や IV型分泌装置で上皮細胞に注入するCagAなどのエフェクター分子による上皮細胞の直接的な傷害や、細菌の感染に対して動員された好中球などの白血球による組織傷害なども加わって、炎症を増悪させる。
さらに細菌感染に対して動員された白血球が産生する過酸化水素と、その過酸化水素からさらに生成する活性酸素や次亜塩素酸がアンモニアと反応すると、モノクロラミンなどの組織障害性が強いフリーラジカルが生成されて、胃粘膜傷害がさらに進行する[29][30]。
ちょっと言ってることむずかしいwまあ、簡単に言うと…
ピロリさんがまず胃の粘膜を壊す。これで痛い。
そこに「粘膜が壊れてるぞ!」って白血球が集まってくる。白血球ががんばって戦う。
白血球が戦った時に出てきた物質が、ピロリ菌の産んだアンモニアと反応して、胃が更に痛くなる。
…大変だ…www
ピロリ菌持ってる人
日本は1992年の時点で20歳代の感染率は25%程度と低率であるが、40歳以上では7割を超えており発展途上国並に高い[21]。
ちょっとデータが古いかなw
まあ、そこそこの人がピロリ菌を胃の中に持ってる感じね。外を歩いて見つけた人のうち2人に1人くらいは胃にピロリ。
ABO式血液型と潰瘍発症率には差があり、O型はA型B型よりも1.5倍から2倍高いと報告されているが[22]、これはヘリコバクター・ピロリが粘膜に取り付く際に作用するレセプターが血液型O抗原であるためと説明されている[22][23]。
O型…そうなんだ~。
疾患が現れるのは、保菌者の約3割程度であり、残りの7割の人は持続感染しながらも症状が現れない健康保菌者(無症候キャリア)だと言われている。
なんとか胃の内部がいい感じでギリギリのトコでおさまってるんだろうね。
でも、年齢を経るごとにとか、ストレスで体のバランス崩したタイミングで、とか、出ちゃうんだろうなあ。
ピロリが原因の病気
慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌や MALTリンパ腫やびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫などの発生に繋がることが報告されているほか、特発性血小板減少性紫斑病[5]、小児の鉄欠乏性貧血、慢性蕁麻疹などの胃外性疾患の原因となることが明らかとなっている[6][7][8][9]。細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因となり得ることが明らかになっている病原体のひとつである[10]。
ガンとかにもなるのね。
ピロリおそろしい。
ピロリ菌のメリット?
いいこともあるかも?っていうことらしい。
小児ぜんそく、アレルギー性鼻炎、皮膚アレルギーなどの疾患リスクがヘリコバクター・ピロリの感染者の方が低いと言う報告もある[37]。
アレルギーの話は複雑すぎて何がどうやってどうなってるのか分からんよね…
ワタシも金属アレルギーと猫アレルギーあるけど…
胃炎治療のために除菌治療を行った人の一部で逆流性食道炎の発生や、それに伴う食道がんのリスクが増加する可能性が報告されている[41]。しかし、多施設二重盲検無作為コントロール試験による最近の調査ではリスク増加が否定されるなど[42]、この現象についてはまだ一致した見解が得られていない。
一方、ヘリコバクター・ピロリの除菌が広く行われだした頃から、この治療を行った患者に食道炎や食道がんの発生が多いことが報告されており、本菌は胃に対して悪影響をおよぼす傍ら、食道に対してはむしろ疾患を防御している可能性が議論されている(後述)。
本菌はもともと宿主と共生関係にある常在細菌の一種であり、胃酸分泌のコントロールによって食道の疾患予防に貢献していると考えている研究者も存在する[43]。
食道のメリットになってるのかも…?というのは研究中らしい。
人間の体は不思議バランスだなあ。
ピロリ菌を自ら飲んでみた研究者
なにやってるんだ…w
マーシャルは培養したヘリコバクター・ピロリを自ら飲むという、自飲実験を行った[97][98]。その結果、マーシャルは急性胃炎を発症し、コッホの原則の一つを満たすことが証明された。
ニュージーランドの医学研究者、アーサー・モリスもまた同様の自飲実験を行った[99]。その結果、マーシャルと同様に急性胃炎を発症しただけでなく、モリスの場合は慢性胃炎への進行が認められた。これらの結果から、ヘリコバクター・ピロリが急性および慢性胃炎の原因になることが証明された。
研究者魂がすごい………
あ、そういえば、前に読んだこの本、おもろかった。↓
かなりおすすめだ!!!
科学者が自分で人体実験した、実際にあった話がまとまっている。
まとめ
ピロリさんってすごいな~w
おわり。